2016年8月28日日曜日

木村興楽園で窯焚きを見学(8/23)


去る8月23日、当NPOメンバーの木村興楽園を訪れ備前焼の窯焚きを見学してきました。
私(筆者)が訪れたときには備前焼作家木村邦生氏(木村興楽園の木村茂夫氏のご子息)が窯焚きをしていて、窯焚きをその場で見せてくださいました。


窯焚きは備前焼制作の中でも特にデリケートな工程です。
窯焚きは窯の温度を1000℃以上に上げて、内部の温度を均一に保ちながら最低数日間掛けて焼き上げます。
そして窯内部の温度をコントロールするのに、作家さん同士で数人単位のグループをいくつか作り交代で24時間窯の番を焼き上がるまでします。

窯の番の間は常に窯の近くで待機しておく必要があります。
温度計をチェックしつつ時折薪を投入して温度をコントロールする必要があるためです。
高温の窯近くででこの作業を長時間窯焚きの終わるまで交代で続けます。


今は夏場なので窯周辺に立つだけで汗が吹き出てきました。
スマートフォンのカメラで写真を撮ろうとしたら高温で一時カメラの動作が止まったりもしました。

心身ともに厳しい作業です。
こうした困難な作業を経て作品が仕上がった時の感動は大きいでしょう。
木村興楽園の木村茂夫氏は窯焚きが終わって作品を窯出しする時が「作家として一番報われる瞬間」と言っておられます。
(本ブログの記事「NPO会員リレーインタビュー第三弾・木村茂夫(木村興楽園) 」より)

今度の窯焚きで作られる作品には木村茂夫氏・邦生氏親子の力作が含まれています。
きっと素晴しい作品に仕上がるでしょう。
その作品も完成後に本ブログで紹介させて頂きたいと思っています。

窯焚きは備前焼の奥深い世界に触れられる貴重な機会なので、機会がありましたら是非体験してみてください。

天津神社子ども教室2日目(8月5日)

ご無沙汰していました。
遅くなってすいませんが3週間前の天津神社子ども教室2日目(8月5日)の模様についてお伝えします。

天津神社子ども教室2日目は子ども教室の目玉というべき備前焼づくりと茶道体験が行われました。


 備前焼づくりでは地元の伊部小学校の一室で茶碗と風鈴を作りました。
講師のは木村興楽園の備前焼作家木村茂夫先生(当NPOメンバー)に最初に作り方を示して頂き、その後参加者全員で制作に取りかかりました。


制作ではそれぞれの個性がよく出て、同じ作り方で作ったはずなのに形や大きさがみな違っていました。
備前焼の難しさと良さを実感できました。


備前焼づくりの後、天津神社に移動して茶道体験を行いました。
茶道の先生方を神社にお招きし作法に則ってお茶を頂きました。
最近では大人でも茶道体験は珍しいことだと思われます。
子どものうちにこういう体験ができたのは後の大きな財産になっていくでしょう。

茶道体験の終わりに写真撮影を行って天津神社子ども教室2日目は終わりました。

子ども教室1日目と同様に2日目も備前焼作家さんや地元の方が運営に協力してくださいました。


当NPOメンバーでは天津神社が子ども教室を主催して行い、木村興楽園の備前焼作家木村茂夫氏は先生として備前焼づくりを指導しました。
神社教室2日目に参加した備前焼作家さんは、子ども達に備前焼の作り方を教えたり、子ども達が作った備前焼の形を直したり整えてくださいました。
茶道の先生方にもお忙しい中時間を頂き教えにきてくださいました。子どもに飲み易いようお茶も用意してくださいました。
地域の方には準備や後片付けでお世話になりました。

協力して頂いた皆さんのおかげで天津神社子ども教室2日目も無事終えられました。
皆さんお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

次は今年最後の子ども教室になります。
間は空きますが子ども教室最終日は12月17日で、お正月のお飾りづくり等を予定しています。
奮ってご参加ください。


天津神社子ども教室要項

・日時・場所・内容
1.一日神社体験
7月29日15:30~20:30、伊部天津神社
伊部の歴史、神社の説明、工作(あんどん作り)、オリエンテーリング、他

2.備前焼と茶道体験
8月5日9:00~12:30、伊部天津神社及び伊部小学校
茶道体験、備前焼の話、備前焼作り、他

3.お飾り作り教室
12月17日9:00~11:00、伊部天津神社
お正月の話、新しい年を迎える準備、お飾り作り(お正月に飾り、歳神様を迎えます。)、他

・対象者・定員
小学校3~6年生の男女20名程度

・参加費
1,500円(全3日間分)

・参加要件
原則として3日間すべての日程に参加可能なこと

・お申し込みとお問い合わせ
伊部天津神社(岡山県備前市伊部629)
電話:0869-64-2738

2016年8月1日月曜日

柴岡力・久兄弟作陶展〜青い備前〜(8/10〜15、天満屋広島八丁堀7階段美術画廊)


当NPOメンバーの柴岡陶泉堂の柴岡正志氏の子息、柴岡力氏・久氏が8月10〜15日に天満屋広島八丁堀にて兄弟作陶展を行います。
柴岡家が代々得意としてきた青備前を中心としつつ、青備前以外にもバリエーションに富んだ作品展になっています。


柴岡正志氏の長男柴岡力氏は柴岡家伝統の青備前の技術継承に取り組む一方で、最近人気の高まる細工物でユニークな作品を多数作り出しています。
話題の岡山駅構内の備前焼ガチャにも作品を提供し、最近力氏の作品を目にした方もおられるのではないでしょうか。
柴岡正志氏の次男柴岡久氏は兄同様青備前に力を入れ、岡山で個展を開催し2010年、2013年には瀬戸内芸術祭にも参加しています。

兄弟そろって伝統の継承に尽くしつつ、実力派の若手作家として新しい境地を開拓しています。
伝統と革新の融合した備前焼の世界をご堪能ください。

柴岡力・久兄弟作陶展〜青い備前〜
天満屋広島八丁堀7階段美術画廊(広島市中区胡町5ー22)
8月10〜15日午前10時〜午後7時30分(※最終日15日は午後4時まで)

柴岡兄弟プロフィール

柴岡力(しばおか ちから)
柴岡陶泉堂現当主三代目柴岡香山氏(柴岡正志氏)の長男
1974年生まれ
1994年 備前陶芸センターで学ぶ
1995年 祖父と父のもとで作陶の道へ
受賞歴は、日本伝統工芸支部展・県展・一水会陶芸展各入選、備前陶心会展日本工芸会中国支部賞など

柴岡久(しばおか ひさし)
柴岡陶泉堂現当主三代目柴岡香山氏(柴岡正志氏)の次男
1977年生まれ
2000年 備前陶芸センターで学ぶ
2001年 父と兄のもとで作陶の道へ
受賞歴は県展・一水会展各入選

天津神社子ども教室1日目

先月29日に行われた天津神社子ども教室1日目の模様についてお伝えします。

天津神社では、地元の子ども達に地域や神社の伝統や文化について学ぶ子ども教室を毎年開催しています。
今年の天津神社子ども教室の1日目は先月29日(7/29)に行われました。


最初に神前結婚の体験が行われました。
子ども教室に参加した子どもの中から代表して男女1組のカップルが新郎新婦役として結婚の誓いを神前で立てました。
これは子ども教室の一環なので実際に式を挙げるわけではありません。
ただし、神前でお互いを慈しみ合い幸せな家庭を築く誓いを立てるという体験ができたことは、子ども達にとって後々大きな財産になってくるでしょう。
そして子ども教室に参加した子ども達の誰かが、十年後、二十年後に天津神社で実際に式を挙げてくれることを楽しみにしています。


神前結婚の次は行灯作りをしました。
はさみや糊(のり)等で行灯を手作りしました。


 途中夕食をはさみ行灯を作った後はその行灯で山道を歩きました。
ライト等の現代的な道具は一切使わず行灯の光のみを頼りに、傾斜やつまずきに気をつけながら暗い山の夜道を歩きました。
山道を歩くこと自体最近の子どもには珍しい経験だったと思われますが、自分の作った行灯のみで行う山歩きは格別な経験になったでしょう。
神社の方は"スイッチ一つで光がつくありがたみ"を子ども達に理解してほしいと話していましたが、十分にその気持ちは伝わったと思います。


行灯作りと山歩きの後は神話の読み聞かせを行いました。
読み聞かせのテーマになったのは有名な因幡の白うさぎのお話です。
子ども達が読み聞かせを通して何かを学び取ってくれたものと思います。

読み聞かせの後は、天津神社の日幡宮司と子ども教室の手伝いにきて頂いた木村興楽園の木村茂夫氏(二人ともに当NPOのメンバー)が締めくくりの挨拶を行い天津神社子ども教室1日目は終わりました。

天津神社子ども教室には主催者である天津神社の日幡宮司、木村興楽園の木村茂夫氏、保護者者や地域の方々が運営面で力を尽くしてくださいました。
おかげで厳粛でありながら楽しめて貴重な教訓にもなり得る子ども教室になりました。
本当にお疲れさまでした。

次の子ども教室は8月5日に行われます。
夏休み期間中では最後の子ども教室になります。
内容は天津神社子ども教室と言うべき備前焼作りが含まれています。
奮ってご参加ください。

天津神社子ども教室要項

・日時・場所・内容
1.一日神社体験
7月29日15:30~20:30、伊部天津神社
伊部の歴史、神社の説明、工作(あんどん作り)、オリエンテーリング、他

2.備前焼と茶道体験
8月5日9:00~12:30、伊部天津神社及び伊部小学校
茶道体験、備前焼の話、備前焼作り、他

3.お飾り作り教室
12月17日9:00~11:00、伊部天津神社
お正月の話、新しい年を迎える準備、お飾り作り(お正月に飾り、歳神様を迎えます。)、他

・対象者・定員
小学校3~6年生の男女20名程度

・参加費
1,500円(全3日間分)

・参加要件
原則として3日間すべての日程に参加可能なこと

・お申し込みとお問い合わせ
伊部天津神社(岡山県備前市伊部629)
電話:0869-64-2738